kaigonoosigotoの日記

都内の高齢者施設にて施設長をやっています。若者の視点から現代の高齢者施設に切り込みます。

ブラック施設はこうやって見分けよう!

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残業時間が長い、残業代が出ない、休日出勤は当たり前などブラック施設と呼ばれる施設は一定数存在しています。収入が限られている福祉業界ではこういった事業所は後を絶ちません。うちの施設に転職してくる方も前の職場でそのような目にあったという話はよく聞きます。そこで今回はブラック施設に入らないために、ブラック施設の特徴と見分け方をまとめていこうと思います。

 

◆1.ブラック事業所の実態解明

◆2.どうやってブラック事業所を判断できるのか!?

◆3.それでもブラックに就職してしまったら?

 

◆1.ブラック事業所の実態解明

ブラック事業所とは何かといった話からですが、細かい定義は置いて、ここでは分かりやすく、「給料が異常に安い」、「休みを取らせてくれない」、「残業時間が長すぎる」、「どれだけ残業しても残業代が出ない」などの事業所をブラックとしますね。それでは、ブラック事業所とは一体どのような運営をしているのか見ていきましょう。

給料が激安

現在、東京都内の高齢者施設で正職員として働くならば、手取り20万円を下回ることは少なくなってきていると思います(夜勤をしている方限定の話・新卒は除く)。しかし、事業所長が社員からの搾取をはじめから考えている場合、異常に低い賃金で働かされます。手取り15万円ということもありますし、デイサービスならそれ以下もあり得ます。地方においては正社員として働いても手取りが15万円前後であることも珍しくなく、一人で生活するのがやっとという経済状況に追い込まれます。

休みが取りづらい

人手不足といって休日に出勤を求められることもあります。休日に心身を休め、英気を養わなければならないにも関わらず、出勤によりさらに身体にストレスをためることになります。週に一度は出勤を求められるなど、休日出勤前提のシフトが出てくる事業所もあります。施設で働く場合はシフト制で勤務しますが、会議がある場合は休日出勤しなければなりません。会議のための出勤と人手不足のための出勤で休みが極端に減ってしまうケースもあります。そのような状況で離職が進み、残っている介護士がさらに休みがとりづらい状況になります。そうして、離職が残っている介護士の離職を呼ぶ状況になっていきます。

長時間のサービス残業が常態化

長時間残業することが当たり前になっており、さらに残業代がつかないことが常になっています。人手不足ということもあり、残業ありきのシフト体制ができあがっています。夜勤が終わったと思ったら、そのまま早番の代わりをやってほしいなどと頼まれることもあります。私の知人は日勤と夜勤を二回ずつ繰り返し、48時間以上勤務し続けたという経験を持っています。もちろん、身体はボロボロで夜間巡回も一度寝過ごしてしまったと言っていましたが、それだけ過酷な事業所もあります。命を守る介護士は、自身の心身の健康を維持することが大切なのに、それがないがしろにされています。私の知人その施設を半年で辞めてしまいました。

離職が激しく、入社1年後に現場リーダーをやらされる

入職して数か月は先輩介護士につき、現場業務を学ぶものですが、人手不足で新人教育に力がさけず、入職後すぐに独り立ち&夜勤デビューを求められることも当たり前のようにあります。また、仕事を教えてくれた先輩もほどなくして辞めていくため、先輩はいなくなり、1年後には自分が現場リーダー、主任をやることもあります。経験も技術も浅いまま現場業務を行い、また後輩の指導もしていかなければなりません。うちの施設に転職してきた方で未経験で介護士になったにも関わらず、入職後1年で主任として現場を回していた方もいました。限界がきたため、うちの施設へ転職してきました。

 

◆2.どうやってブラック事業所を判断できるのか!?

入職前にその事業所がブラックかどうかを見極めるのは困難を極めます。しかし、ある程度の傾向はあるため、参考にして頂ければと思います。介護士の方と話していて(私も介護士ですが)、以下のような特徴があると感じたので、まとめてみました。

長期間にわたって、求人が出ている

長い期間にわたって、求人が出ているというのは介護士の離職が激しい職場と言えます。そのため、人材確保で常に求人を出さなければならないのです。労働環境が良い職場では、介護士が辞めないため、そこまで求人を出す必要がないです。高齢者施設には人の出入りが激しい施設も多いですから、そのような施設に就職するのは避けたいところです。施設によっては経営陣も現場の労働環境が悪いことを承知しており、職員が辞める前提で求人を出しているところもあります。とにかく介護士が辞めるので、常に採用活動をしています。しかし、安い労働力を確保するためにそれで良いと考えている人たちもいるのです。

内定から即勤務開始を求められる

正直、未経験でも仕事ができなくても、人であるならばとにかく採用するという施設もあります。人手不足だと、高齢者の受け入れにも制限をかけなければなりません。高齢者と職員の割合は取り決めで3:1と決められています。施設としてはその割合を維持できる取り組みをしています。深刻な人手不足の施設は、面接の段階でいつから勤務開始できるのか何度も聞かれたり、内定の連絡の際に、もっと早く勤務開始できないかなどお願いされたりします。そこまで人手に困っている施設ですと、離職が激しく、何かしらの問題を抱えている場合があり、ブラックである可能性も高くなります。

面接者が変わっている・態度が悪い

採用担当者はいわば施設の顔です。その人に違和感を感じる場合は少し考えた方が良いです。人材を採用するという極めて大事な活動で、変わった人に採用を任せたりしないですよね?私ならしないです。施設のイメージもあるので、明るい人、丁寧な人、誠実な人に任せます。それにも関わらず、横柄な態度を取る人や感じの悪い人が採用担当者だったりします。これはそれだけ人手が足りない場合や、採用担当者を選ぶ経営幹部に問題がある場合が多いので、ブラック施設の兆候があります。入職後、変わった人や横柄な人がそのままあなたの上司になったり、職場の同僚として関わっていく可能性もありますから、要注意です。

 

◆3.それでもブラックに就職してしまったら?

どれだけ注意に注意を重ねて観察しても、結局のところは入ってみないと分からないとも言えます。口コミサイトを活用することもできますが、口コミは職場に文句がある人が書く傾向にあるため、参考程度にとどめておくことをおススメします。

転職を考えることも大事

応募して、面接してと、就職活動には時間、労力がかかるものです。やっと就職できたのだから、しばらくは働こうなんてもっての他です。介護業界は空前の人手不足ですから、すぐに仕事を辞めても他施設で採用されます。何よりブラック事業所で働いて、身体や心を壊すことがあってはいけません。そのため、早急に転職し、別の施設を探しましょう。そうやっていくつかの施設を渡り歩いて、うちの施設に入ってきた方もいますし、私も福祉業界のブラック施設については多少理解しているので、いくつも転職を重ねていたとしてもそこまで気にしません。大事なのは今、しっかりと勤務できているのかですからね。

早急な転職を言い出すと元も子もないようい思われるかもしれませんが、ブラック事業所を変えようと思っても変わりません。労基署に訴えても、特に変化はないでしょうし、そのかける労力がもったいないです。さっさと転職活動して、自分にあった施設を探す方がよっぽど有意義です。

 

福祉業界の3割ほどはブラックと言えるかもしれません。なぜなら、サービス残業も常態化していたり、人手を集めるために誰でも採用するため、品行に問題ある人も集まりやすく、労働環境、人間関係が劣悪になりやすいからです。これは特養などでこの傾向が強く、高級な有料老人ホームでは少ないといった傾向があります。あくまで傾向の話であって、これが全てに当てはまるというわけではありません。施設の経営者として、見たり聞いたりした話をまとめてみました。ぜひ、参考にしてみて下さい(参考になるか・・・)。